InterSystems IRIS Data Platform(以下IRISと表記します)のデータベース機能は、オブジェクトデータベースが満たすべき基本的な要件を満たしています。
一方オブジェクトデータベース以外にもリレーショナルモデル、キーバリュー型、ドキュメントモデルなど様々なデータモデルを処理できるマルチモデル対応となっています。
IRISはオブジェクトデータベースを含めた一般的なデータベース製品と異なり、ビジネスアプリケーションを開発する際に必要となるデータベース機能とプログラミング言語の両方を提供しますので、アプリケーションのビジネスロジックの大部分をIRISだけで実現できます。
通常データベース機能とプログラムの実行コード(または実行エンジン)は同一マシン上で動作する場合でも、別プロセスとして動作し、情報の交換は実行コストの高いプロセス間通信を使う必要があります。
一方IRISではその言語とデータベース機能は同一のメモリ空間で協調動作するよう最適化された形で統合されております。
さらにそのアプリケーション開発、実行環境は、その基盤上で首尾一貫したオブジェクト指向フレームワークとして体系化されています。
このユニークなアーキテクチャにより、他に比類のない高性能、高開発生産性を得ることができます。
IRISのアーキテクチャは上記の様にオブジェクト指向の考え方により体系化されていますので、オブジェクト開発フレームワーク(分析/開発手法、オブジェクト言語、開発ツール)との高い親和性を持っています。
従来のオブジェクトデータベースはデータベーススキーマ進化に良く対処できなかった点、スケーラビリティに問題があった点、リレーショナルデータベースからのマイグレーションパスが用意されなかった点、データ保全、運用管理機能が弱い等の理由により、非常に限定された領域での利用に留まっています。
これに対しIRISはこれらの問題をすべて解決しており、実用に耐えうるオブジェクト指向対応のデータプラットフォーム製品です。