Javaのガベージコレクションは、使用しなくなったメモリ上のオブジェクトを自動開放するしくみですが、InterSystems Data Platformのガベージコレクションは、意味が異なります。(以下IRISと表記)
IRISでは、ディスク上の大量のデータノードを 1 コマンド(killコマンド)で削除する機能があります。
通常、データ容量が増えれば、それに伴い、削除に必要な時間が増加しますが、そうすると、そのkillコマンドを発行したプロセスが、削除が終わるのを待つ時間が増加することになってしまいます。
その様な事象の発生を避けるため、IRISでは、ユーザプロセスが大量のデータを削除するkillコマンドを発行した際に、その場で削除に必要な全ての処理を行うのではなく、削除が必要な開始の場所だけを示して、次の処理に進むようになっています。
その後、ガベージコレクタというシステムプロセスに起動がかかり、その指示されたポイントから大量データの削除に伴う領域の開放処理をバックグラウンドで処理していきます。
つまり、論理的な削除は、一瞬で終わるが、実際の物理的な削除は、遅延して行われる仕組みとなります。
このような仕組みをガベージコレクションと呼んでいます。